今回入庫したのは【スズキ ジムニー JA22W】
症状としては、出先で20分程の用事を済ませて帰ろうかと思ったらエンジンが掛からなかった。という事だった。
先に結論
”プレッシャーセンサ”ってのが壊れてた。
エンジンルーム内
このホースの先にある
この四角いやつ
これがプレッシャーセンサー。
なんと、お値段20,000円!高い。仕組みまでは知らないけど高いね。流石にお客さんに『交換しておきました』って一言で済む値段じゃない。まぁ、交換しなきゃ走らないんだけどね…。
交換工賃、診断料、部品代で27,000円ぐらいでした。
プレッシャーセンサーだと分かったんなら、簡単に自分で交換出来ますヨ。
以上です。ここから先は愚痴を織り交ぜながら詳細と整備工場の裏側です。
この診断に至るまでの経緯
ぶっちゃけジムニーはあんまり好きではないです(-_-)
別に特別面倒とかそういうんではなくて、義父が出しゃばってくるから嫌なだけ。今回も出しゃばってきて「燃料系統だろ~」みたいな事を言い出したので接客途中だったけどバトンタッチで放置。俺は他にも仕事はある。
後日~エンジンチェックランプ点灯
義父曰く、何もしていないのだが、後でエンジン掛けたら掛かったと。
けど、エンジンチェックランプが点灯したそうだ。
チェックランプが点灯すると義父にはお手上げ。消す手段がないし、調べたり、周りに聞いたりは出来ない人間だ。義父がイジった車は最悪。『何で?』って事をやっちゃう。尻拭いはいつも俺…
診断機で故障個所を探す
無いかなぁと思っていたらOBD2コネクタがあったので、診断機を繋いでみた。
やたら遅い。最近の車ならともかく、この古い車両にそんなに診断する箇所は無いと思うんだが…
!!!
たまにこういう車がある。古すぎて使えないのか。多分そういう事だろうと、早々に諦める。
自己診断機能で故障個所を探す
少し前の車は車両診断機を持っていなくても故障個所を教えてくれる機能がある。
このジムニーはエンジンルームの中。
このカバーを外して
このように繋ぐ
上段が真ん中で下段が左端。どっちが上かなんて説明しづらい。上は二か所しか端子がない。
何でも良い。書類を束ねるクリップを曲げて使っても良い。けど、中の接触部分を広げたりするから、本当はダメ。
こうして繋いで、カギを回してエンジンONにする。エンジンを掛ける必要はなくて、ONまで回すだけでOK。
するとさっきまで点灯しっぱなしだったエンジンチェックランプが点滅するようになる。
これを読み取って故障個所を特定する。
自己診断コードの読み取り方
文字だけで説明するのは非常に難しい…
パッ、パッ、パッ、し~ん、パッ、パッ、パッ、し~ん…あれ終わった?パッ、パッ、パッ、し~ん、パッ、パッ、パッ、し~ん・・・
点滅の回数で二桁のコードを伝えようとしている。ちなみに上の場合は33。
で、今回のプレッシャーセンサーのコードはと言うと・・・
忘れた。41だったような気もするが自信がない。
ちなみに、このコード、型式によって違うみたい。システムで整備方法を見ることが出来るのだが、この型式のがなくて、違うのを見たけど記載されていない。結局メーカーに問い合わせて教えて貰った。義父は素直に人に聞くという事が出来ない。結果、直らない。整備代がかさむという事になりかねないので、気を付けましょう。
本当に故障しているのか?
コードからプレッシャーセンサーが異常だという事は分かった。
これが5千円ぐらいの部品なら、即交換しちゃう。
が、まさかの2万円越えの部品。整備代よりも高い。誤診は許されないのだ。
という事で、本当にこの部品が壊れているか、それとも配線が切れているのか、良否判定をするのだが、未だに苦手…。
壊れている部品を使って判断するから、正常値を知らないわけで、『もしかして、俺のやり方が間違ってる?』って事もあり得る。
試しに、部品を取り寄せて違ったら返品するという事も出来ない。
今回はたまたま同じジムニーがあった。しかも、部品の取り外しは超簡単。奇跡!
という事で、そのジムニーから部品をお借りして、試してみると普通にエンジンが掛かった。
といことで、お客さんに交換するかどうか確認して、部品を取り寄せた。レアな部品のようで納期は3日ほど掛かるって。
おわり
プレッシャーセンサーという、比較的高額な部品が今回壊れた。まあ古い車だし10万キロ以上走ってるからどこが壊れてもおかしくない。
私は整備士なので部品が壊れても部品代だけで済むけど、大変だよねぇって思う。だって、今回のジムニーだって、お客さんが支払ったのは3万円ぐらいの金額だからね。
俺には無理だわ。
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